今後の農業ソリューション

モンサント、デュポン2大企業の全世界的な農業ソリューションの潮流は、世界食糧事情の緊迫した事情によるものが大きく、食糧自給率が先進国の中でも最低に近いレベルにある日本において、喫緊の課題を解決してくれる企業になります。日本にもそうした企業は多くありますが、全世界的な規模で、長年実践してきた知識や技術、それにノウハウは非常に高いレベルのものを持っています。そうした企業の持てる力を、今こそ日本でも利用しない手はありません。他に取り上げられている情報通信関連企業による農業ソリューションは、いわば亜流になります。農業の王道は、やはり種子から生育し収穫に至るまでの営農者の姿勢によるものが大多数を占めます。

そうした営農者個人ごとに向き合うことで、よりその営農者に合致した農業ソリューションが提案でき実践に則した内容になります。今後日本国内だけでは立枯れてしまうような行政政策や世界情勢に負けないためにも、いまこそグローバル的な視野に立った農業を行うべきです。そうした意味でも、モンサントやデュポンといった海外総合企業を活用し、国内での生き残りを掛けた営農を実践するべきです。この両法人とも日本に会社を設立し、グローバルな視点からの取り組みを導入しており、私たち日本人の今後の農業ソリューションに一役も二役も果たすことが期待できます。

デュポンについて

デュポンは、日本では高級ライターでその名を知っている人は多いと思いますが、世界的に見た場合、総合化学メーカーで有名です。そのデュポンは、新たな農業ソリューションカンパニーとして、今までの農業分野の事業を分社化しています。日本では、昨年2016年にデュポン・プロダクション・アグリサイエンス株式会社を設立し、積極的に農業ソリューションに取り組んでいく姿勢を見せています。この企業の基本姿勢は、全世界的に直面するであろう、大きな課題に向けて、「共創(きょうそう)」によって科学的かつ革新的なソリューションを生み出すことを標榜しています。

農業分野においては、農作物種子の改良により収穫量の増加や、害虫駆除法、病害予防のソリューションを発見して、農産物の収穫量の増大と品質の向上に努めています。デュポンの農業ソリューションには長年世界的に培われた、ありとあらゆる知見を総合的に見つめ直すことで、新たな方向性や成果物を作り出していることにその特徴を見つけることが出来ます。日本は南北に長く、季節を初め気温・湿度が大きく異なることから、世界のあらゆる地域で活動してきたデュポンにとっては、どの地域でも対応できる能力があるということです。

モンサントについて

モンサントは、古くから農業分野での活躍が著しい世界的企業です。日本では、モンサント・カンパニーとして活動しています。今や世界人口は、爆発的増加が予測され、少子高齢化が進む日本では想像できませんが、世界的な規模で、大よそ20年から30年後には40%の人口が増えるとの予測もあります。そこでモンサントでは、その予測される人口の急増に対応する農業を、その需要に歩調を合わせ、農業生産性と農業そのものの持続可能性を高めるという取り組みを行っています。

同社では、世界人口が2050年には90億人に達するとし、その人口増加の歩調に合わせ、サステナブルな農業の実現に向け、以下の三点に重点を置き積極的に取り組んでいます。第一に生産性の向上が上げられます。このため、2000年を基準に2030年にはトウモロコシ、ダイズ、ワタ、春播きカノーラの収穫量レベルを200%とするために高品質な種子と栽培手法を開発しています。第二に、資源の保全です。これも同様に2000年を基準に2030年には、同じ収穫高を上げるために主要な資源の1/3を削減できるように資源保全に取り組んでいます。第三に、営農者の生活改善に取り組んでいます。これは、2020年までに、今後さらに世界的に500万人増加するとされる資源に恵まれない営農者やその家族の生活を改善するよう取り組んでいます。

農業ソリューション

今や、全世界的で話題になっている農業ソリューションビジネスについて、実際の企業が取り組んでいることがあります。この農業ソリューションは現在、各種ICT技術を用いて実践農業の経営を行うものから、農業全体を包括的に捉えて営農する方法まで、数多くの種類のソリューションが存在します。各家電メーカーや情報通信会社までもIoT技術を駆使して、各種実験を行っている現状があります。その中には今や誰でも持っているスマートフォンを活用して、位置情報サービスであるGPSを活用し、農業用トラクターなどの無人自動運転の実証実験など華々しくニュースで取り上げられてりしています。

一方では昔から農業に携わってきた世界的企業も、この農業ソリューション事業に乗り出しています。中でも総合化学メーカーとして世界の中ではコングロマリットとして有名な巨大企業群を形成しているモンサントやデュポンなどの企業がそれに当ります。両社は、長年自社グループ内で蓄積されてきた各種農業に関する技術、知識、ノウハウを遺憾なく発揮しています。両社は、現代における農業革命とも言うべき時代に即応して、営農者のニーズを的確に把握することで対応しようとしています。しかしながら、これらの企業について一般社会での認知度は低く、家電メーカーや情報通信企業の社名よりも低位に位置します。こと農業という領域においては絶大な知名度を有しており、世界的には両雄として並び称せられる企業になっています。ここでは、この両社における農業ソリューション事業に焦点を当てご紹介します。